転職条件を満たす職場に転職する方法とは
2020年11月時点の有効求人倍率は2.11倍、新規有効求人倍率は3.86倍です。これは非常に高い数字であり、看護師は転職しやすい職業であることが分かります。2020年全体の看護師の有効求人倍率は2.62倍で、一般職は1.1倍であることからも水準の高さが伺えます。また、新型コロナウイルスの影響もあり、医療従事者の需要が伸びているイメージがあるかもしれません。確かにその影響も少なからずありますが、実は2019年で2.46倍、2018年で2.50倍と、それよりも前から有効求人倍率は高い状態です。看護師は常に人手不足で、売り手市場の状況が続いています。特に需要が伸びているのは東京、神奈川、埼玉などの関東地方の都市部です。
また、訪問看護ステーションの数が増えてきたことから、訪問看護師の需要も伸びています。これは、社会全体の高齢化が進んでいるためです。
看護師資格の取得者は年々増加しており、近年は毎年5万人以上の人が資格を取得しています。それにも関わらず、人手不足の状況が続いているのはなぜでしょう。その理由としてまず挙げられるのは「医療ケアを必要としている人が増えている」点です。現在、日本は超高齢化社会です。人口の3割近くが65歳以上の高齢者であり、団塊の世代が後期高齢者に差し掛かる2025年には高齢化率が今以上に上昇することが確実視されています。後期高齢者が増えれば、医療や介護の需要も必然的に伸びていきます。厚生労働省の調査によれば、2025年には高齢者の5人に1人が認知症になるともいわれています。それに対し、看護師の供給がまだまだ足りていないというのが実情です。
また、「離職率が高い」点も見逃せません。有効求人倍率が高いということはつまり、退職してもすぐに次の職場を見つけられるということです。看護師の定着率上昇に向けて国は様々な取り組みを行っています。例えば、働き方改革により時間外労働の規制や有給休暇取得の義務化などが行われました。しかし、新型コロナウイルスの影響で思うように対策を講じることができていない事業所も多いようです。
厚生労働省が発表したデータによると毎年全国で3~3.5万人ペースで採用されているようですが、医療機関ごとの具体的な採用人数は発表されていないため、実際にはこれよりも多いと考えられます。また、随時募集をかけて雇用しているケースもあります。例えば、規模の大きい病院は一度の採用で大量の看護師を雇い入れるのに対し、中小規模の病院は一度の採用で雇い入れる人数は少ないものの、追加で募集を続けているケースが多いようです。そのため、看護師側からすれば求人は常に選べる状態にあります。
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例えば人間関係が原因で転職する場合、前職と同じような雰囲気の悪い職場に転職してしまっては意味がありません。後悔しないためには事前に職場の内部事情を知っておく必要があります。そのためには転職エージェントなどを利用して情報を集めましょう。